天空カフェへようこそ
繰り人が何やら唸っておりますね(苦笑) まぁ、我等は気にせず。のんびり参りましょう!
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果心堂
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果心堂:(刃さまと涼の上から手を伸ばし、一升瓶をとりあげると、その馥郁とした香りを楽しみ。
カウンターの上のぐいのみに無造作に注ぎながら、暢気な連中だといわぬばかりに片頬笑んだ)
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Date: 2010/11/21/10:06:03
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涼
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涼:(長い時間、有坂の運転する車に乗って、カフェまで戻ってきた。
ずいぶんと長く訪れなかった居間の空気はもはや秋めいて、よそよそしささえ感じる。 呆けたように座ったまま、なにかとかいがいしく動く有坂の淹れた茶を飲む。
一緒にあの場にいた一同も、みな、思い思いに居間でくつろいでいるが、それぞれにまだ、お互いと会話するほどには、己の中の思いから戻ってきてはおらぬようだ……
桜木はまるで何事もなかったように、いつもどおりの様子でエプロンをつけ、厨房へたっていた。
ほどなく良い香りがしてきて、腹の虫が大きな音をたてる。
肩をすくめ。どだい、聞かれず済んだなぞという希望的観測はもちえない大きさで鳴り響いた腹の虫に、もはや陥落した風情で、頬をちゃぶ台の上に押し当てた)
だめじゃ……なんか、実感が湧かぬー。 帰ってきたーという気がせんッ! なんじゃか、ぽーいと、宙へ放りだされたよな心地じゃよ。 なぜじゃろか?
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Date: 2010/11/15/01:33:00
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刃
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刃: (声に、むくりと起き上がった。
車中からずっと、誰が何を言っていようが我が家のごとくごろごろと、寝たり起きたりを繰り返していた輩だ。 文字通りの寝ぼけ面である。 今も、部屋の隅で居眠りだかうたた寝だかをしていたところだったが、 涼さんの言葉に目を覚ましたらしい。
のそのそと近付き、後ろからしなだれかかった)
何だ何だどうしたィ? まだ旅行気分が抜けねェってかい? いやいや腹は正直みたいだぜ? テンチョのメシ食ってから考えようじゃねーか。 ・・・・・・それまで、オジサンに構ってくれるとうれしーなー。 (日向の猫のごとく笑う。 まるで酔っぱらいだが、正直緊張の糸が解れきれていないのだ。 長くそうあったせいか、ひとの家に居るせいか、どこかがぴんと張っている。 でもまぁ疲れてもいるので、だらりと甘えてみた)
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Date: 2010/11/18/00:52:50
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有坂
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有坂:(刃さまと涼の脇にいて、そこは勝手知ったる桜木宅である、さくさくと動きだしたかと思えばまた戻ってくる。その手にはまだ木箱に入ったままの一升瓶。 もう片手にガラスのぐい呑みを二つ持っている。
ささと机の上におき、鮮やかな手つきで木箱から一升瓶を取り封を切ると、それを注いだ。
脇から、顕れるのは鶯と燕。 それぞれ酒の肴を手にしている。
それぞれ、まるで黒子のように黙って動いているが、それなのに、充実した顔をしているのが可笑しい)
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Date: 2010/11/20/16:50:29
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涼
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涼:(刃さまのお言葉に顔をあげ、目の前に降って湧いてきた酒に手を伸ばし、刃さまと目でニッと笑って、確かに、と頷いた)
腹が減っては、というもののゥ。 まずは祝杯、じゃ! とにかくは今日の無事を、祝うが先じゃよな!
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Date: 2010/11/20/16:53:56
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渕上
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渕上:(細田がわざと応えないことに、 苦笑するように、肩をすくめた。
何が起ころうと、彼は困らない。
そして、これは、まだ、 本当の目論見の、 最初の一歩に過ぎない………!)
しくじった人には、おしおきを。
頑張った人には、ご褒美を。
家に戻れば、感動の再開が待っていますよ。
まずは、ひとときの安息を………。 私も、姫君のご健闘を、祈ります。
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Date: 2010/11/05/00:39:31
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細田
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細田:(渕上の沈黙が、自分に桜木に関する何かを問いたいのだと気づいているが、虫の居所が悪いこの男は、応えない。
魂がからっぽの男が、死の闇に入ったのだ。
その魂の部分に、あそこから出たいと思っている有象無象が、食いつかぬわけながい。
出てきた桜木の目を見た瞬間、それと気づいた。
だが、わざわざ教えてやるまでもない。
なにしろ、彼はいま、本当に機嫌が悪いのだ。極上の空の器に、何が入って出てこようと、どうでもよかろうと思えてしまうほどに。)
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Date: 2010/11/05/00:31:54
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細田
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細田:(一同が完全に出て行き、 扉が閉まったのを見送っても、 まだ、悔しげな顔から戻れない。
だが、ずいぶんたって、 毒づくように、笑った)
……なるほど、全部、あんたの折込済みのシナリオだったってわけか。
オレも甘いね。 今の今になって気づくたァ。
どっちに転んでも、あんたは損がない。
生贄は、オレでも、姫さんでも、どっちでも良かったんだ。
あぁ……怖ぇ、怖ぇ。 これだからエリートさまは恐ろしいぜ。
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Date: 2010/11/05/00:12:20
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渕上
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渕上:(黙ったまま、ただ、小首をかしげるように、微笑んだ。
是とも非とも応えない。
だが、ややあって、ニッコリとして、 沈黙のあとに、饒舌になり、 浪々とつけたした)
負け惜しみはじっくり伺うとして、 さて、行きますか。 ウサギさん。
たまたま用意されていたチャンスをつかんだのが姫で、負けたのがあなただってだけのことでしょう? 私を悪く言うのはお門ちがいってもんですよ。 ウサギさん。
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Date: 2010/11/05/00:18:30
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細田
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細田:(眉間の皺が倍になった)
……ウサギウサギ言いやがンじゃねぇ、クソ上司。
上司でも殴るぞ。
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Date: 2010/11/05/00:21:30
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渕上
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渕上:(聞き流し。腕組みして、 しみじみと言った)
しかし……宮さまの名は、節々で伺っていましたが、本当に食えぬお人のようですね。
しかも、あの姫が大人しく。 いやはや……有坂くんではないが、 もう少し、あの方をマークしておいた 方が良いようだ。
あなたもそう思ったからこそ、 兄君さまを永久牢獄へ入れたのでしょう? まさか、あそこから出てこられる人間が いるのは想定外でした……!
認識を改めなければ。
思っていたより、ずっと…… なんというか、底冷えのする目をした 方だった。
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Date: 2010/11/05/00:27:13
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